インタビュー:千葉聖美さん

沖縄県立芸術大学で染色の基礎・紅型の伝統技術を学び、卒業後、沖縄県工芸指導所にて更に高度な技術を身に付け、終了後紅型工房羽衣地を立ち上げる。 主に額・帯を中心に制作活動をする。

2018年紅型ジュエリーシリーズ「KANASA」を生み出す。




◆紅型制作の時、大事にしているこや想い。

◎楽しむ、そして丁寧に。一番は楽しむこと。デザインが思うように進まなかったり、

予想外の事が起きて苦しい時はありますが、制作出来る幸せと、楽しむ気持ちを忘れないようにしています。

そして丁寧な作業。紅型はいくつもの工程があり、各工程が次の工程に影響し、作品の仕上がりに大きく左右されます。

作品によっては完成するまで長い期間を要しますが、一つ一つの工程を丁寧にすると、どんどん愛情が湧いて愛おしく感じてきます。

愛情が湧くと、制作がもっと楽しくなる。そういう流れの中で制作が出来るように、楽しむ事と丁寧に作業を大切にしています。


◆紅型で表現したいこと。

◆自身の紅型の押し・魅力。

◎自身の紅型の押しは、正直わからないのですが、紅型をお仕事としてやり始めた頃に、あなたの紅型は紅型らしくない。

と言われた事があります。大和の色合いと紅型の色合いが混ざって、優しい紅型になっていると、良い意味で言っていただいたのですが、

その時は複雑な気持ちでした。自分の作品にも自信がなかったので、記憶に残っています。

紅型は、大和や中国の影響を受け、気候や風土の中で確立していきました。私は本土で産まれ育ち、紅型を勉強しに沖縄に来て、

今では本土での生活より沖縄で紅型をしている時間の方が長くなりました。色々な影響を受けて確立した紅型を、

本土と沖縄の両方の影響を受けた私が、自分らしい紅型を、やっと表現出来るようになったかな。と思えるようになりました。

色合いだけでなく、デザイン、そして伝統技術をそのままに、紅型を新しいカタチに代えてモノ作りをしているところも見て頂きたいです。

皆さんが、おっ!となったり、ほっこり幸せな気持ちになってもらえるモノ作りをしていきたいと思っています。



◆紅型の作業工程で好きな作業は?

◎どの工程も好きですが、ようやく完成した図案を型紙におこす、型彫りの作業が大好きです。

時間があっという間に過ぎると感じるので、とても集中してるのだと思います。彫りながら、

配色や隈取りを考えたり、少し修正するのも楽しいです。




◆紅型を通して得た喜びやエピソード。

◎作品が完成し、お客様に喜んでいただく時は、緊張感から解放され、喜びとホッと安堵する瞬間です。

最近は他分野のモノ作りの方とお会いする機会が増え、それがとても嬉しいです。今までは、展示会など

で同じ紅型作家の方との交流はあったのですが、2018年にレクサス匠プロジェクトという全国のモノ作りを

される匠の方々が一同に介して集まるプロジェクトで、沖縄代表として参加しました。

各地の伝統工芸士や職人の方と約1年に渡り、今までにないモノ作りをするハードな企画でしたが、

同じモノ作りをする者同士で色々な話が出来ました。違う分野だからこそ話せる事や、作り手の思いなどの

話しがとても刺激的で充実した時間でした。今でも他愛もない話から展示会や作品の事で連絡を取り合っていますが、

紅型をしていたからこそ、出会える人たちとの縁が、何よりの喜びです。



◆紅型の面白さや難しさは?

◎終わりがないこと。完成しても、毎回、新しい課題が見つかったり、チャレンジしたい事が出てきて、

1つの作品が完成した達成感はありますが、その瞬間にまた始まる感じがして、そういうところが難しいけど面白いと感じます。




閲覧数:106回0件のコメント

最新記事

すべて表示