【花泥棒】画家 貴則作
120×120 cm
アクリル+キャンバス+ミクストメディア
( 真実は時に 無知なる者によって明らかとなり 容易に覆る )
沖縄本島 北の原生林ヤンバルの森。 摘めば災いが起こると言われる万能薬の花を、無知で幼い迷子の子牛がちゃっかり咥えている。 災いを恐れ、子牛を取り囲み責め立てる先住者たちの糾弾の視線。 しかし、待てど暮らせど災いは起こらず、動揺する森の先住者たちはようやく気づき始める、、、 我々は実態の無い恐怖で支配されていたのだ、、、と。 あの花はそもそも誰のものなのか? このルールはいつ誰が作ったのか? このルールで誰が得をしているのか? 誰かが作った誰かに都合のいいルールに、我々は知らず知らずのうちに縛られて、長い間コントロールされていたんじゃないのか? あの万能薬の花の恩恵は、誰かのためだけじゃなく、この森すべての仲間が受けるべき物なのでは無いのか? あの子牛がこの森に迷い込んで来なければ、そしてあの花を摘んでいなければ、我々は何の疑いもなく、いまだに誰かの意のままに真の自由を放棄し続けていたかも知れない、、、。
そして、そんなヤンバルの先住者たちもまた、人間主導の思想と開拓により行き場を追われ、然るべき環境とはかけ離れた地で、意図せぬ進化を強いられながら、痩せゆく森で数奇な運命を辿る。 文明社会の規律〜道徳〜信仰に至るまで、永きにわたり刷り込まれた根拠のボヤけた先入観を改めて問い直すための啓示として制作。
貴則 プロフィール▷
赤い子牛の花泥棒とヤンバルの数奇な運命たち
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